郵便転送・電話代行

バーチャルオフィスの電話番号オプションは必要?電話代行・番号貸与の違いと選び方

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バーチャルオフィスの契約画面には、住所利用プランのほかに「電話番号オプション」「電話秘書代行」といった追加メニューが並んでいることがあります。これが自分に必要かどうかは、実は「何をしてもらえるサービスなのか」を正確に理解しないと判断できません。

この記事では、電話番号オプションの中身を「番号貸与だけ」「電話代行(受電・取次)つき」の2パターンに分けて整理し、転送電話・IP電話・携帯番号との違い、特定商取引法の電話番号表示との関係、解約したときに番号がどうなるかを、各社の公式情報を確認しながら解説します。

なお本記事は一般的な制度・サービスの解説であり、個別の契約判断についてはお答えできません。最終確認日はいずれも2026年9月17日です。

「電話番号オプション」には少なくとも2種類ある

同じ「電話番号がつく」という言葉でも、実際のサービス内容は事業者によってかなり違います。確認できた範囲では、大きく2パターンに分かれます。

パターン1:番号貸与+転送のみ(受電対応は自分でする)

専用の電話番号を借りて、そこにかかってきた電話を自分の携帯電話や固定電話に自動転送してもらう形です。オペレーターは応対せず、発信者への対応は自分で行います。

アントレサポート(東京・渋谷などでレンタルオフィスを運営)の「03電話番号貸し(受電専用)」は、公式サイトの表示によると、事務手数料11,000円+デポジット3,000円、月額料金2,200円で、着信通話料は固定電話3分8円・携帯電話1分17円としています(アントレサポート公式サイト・2026年9月17日確認)。同社では、この番号貸しに加えて、月額14,300円の「電話秘書」オプションを追加すると、スタッフが代わりに電話応対し、用件や相手の名前をメールで報告する対応になるとしています(同・2026年9月17日確認)。つまり同じ事業者の中でも、「番号だけ借りて自分で出る」プランと「人に応対してもらう」プランは別料金・別サービスとして分かれています。

パターン2:電話秘書代行(受電・取次・伝言まで込み)

こちらは最初から「オペレーターが会社名で電話を受け、用件や相手の連絡先を聞き取って報告する」ところまでを含むサービスです。

レゾナンス(バーチャルオフィス事業者)の「電話秘書代行セットコース」は、公式サイトの表示によると、専用の03・06・045番号を貸与したうえで、オペレーターが契約者の会社名で電話を受け、相手の名前・連絡先・用件を聞き取って報告するとしています。月50件分のコールを含み、超過分は1コールあたり200円としています。料金は郵便物転送の頻度によって分かれ、月1回転送プランで月額5,390円、週1回転送プランで月額6,050円(6ヶ月払いの場合)などとしています(レゾナンス公式サイト・2026年9月17日確認)。

このように、「電話代行」と一口に言っても、番号を貸すだけのものと、応対まで含むものがあり、料金も月2,000円台から6,000円台以上まで幅があることを、公式サイトの表示ベースで確認できます。

転送電話・IP電話・携帯番号との違い

電話番号オプションを検討するときによく混同されるのが、「転送電話サービス」「IP電話(050番号)」「クラウドPBX」「携帯番号をそのまま使う」の違いです。GMOインターネットグループが運営する起業support系メディアの解説記事によると、バーチャルオフィスで電話番号を使う方法は大きく「電話代行サービス」「電話転送サービス」「クラウドPBX」の3種類に整理でき、利用できる番号の種類も050番号(IP電話)、0ABJ番号(03・06などの市外局番付き)、フリーダイヤルなどに分かれるとしています(GMO「起業の窓口マガジン」・2026年9月17日確認)。

  • 転送電話サービス:バーチャルオフィスの番号にかかってきた電話を、携帯電話など別の番号へ自動転送する仕組み
  • クラウドPBX(IP電話含む):インターネット回線を通じて発着信・内線通話を行うシステムで、固定電話番号を新規に取得して使えるとされる
  • 携帯番号をそのままビジネス用に使う:追加費用はかからないが、市外局番付きの番号を名乗ることはできない

なお、GMOオフィスサポートのように、バーチャルオフィス事業者自身は電話番号・電話代行サービスを提供せず、提携する外部の電話サービス(0ABJ番号を扱う業者など)を案内する形を取っている例もあります(GMOオフィスサポート公式サイトの案内より・2026年9月17日確認)。この場合、電話番号の契約・料金は外部サービス側の規約に従うことになるため、バーチャルオフィスの契約とは別に確認が必要です。

03番号は誰でも借りられるわけではない、という説明がある点に注意

「03番号を借りれば、東京の会社らしく見える」という理由だけで電話番号オプションを検討する人もいますが、03などの市外局番付き番号(0ABJ番号)の取得・利用条件については、総務省の電気通信番号制度のページを確認しましたが、バーチャルオフィスのように活動拠点を持たない場所でこうした番号を取得できるかどうかについて明確に説明した記載は見当たりませんでした(総務省「電気通信番号制度」電話番号に関するQ&A・2026年9月17日確認)。

一方で、バーチャルオフィス事業者側の解説記事では、「03番号を取得するには市外局番の区画内(東京23区内など)に活動拠点があることが条件になる」という趣旨の説明をしているものがあります(バーチャルオフィス1公式ブログ・2026年9月17日確認)。これはあくまで一事業者による解説であり、総務省の公式資料でこの条件を直接確認できたわけではありません。「03番号を借りれば誰でも自由に使える」と決めつけず、契約前に各社の公式な説明を個別に確認することをおすすめします。

特定商取引法の「電話番号」表示との関係

ネット通販やオンラインサービスを個人で運営する場合、特定商取引法に基づき、広告や申込画面に事業者の氏名(名称)・住所・電話番号を表示する義務があります。消費者庁の「特定商取引法ガイド」を確認すると、この電話番号は「確実に連絡が取れる番号」を表示する必要があるとされています(消費者庁「特定商取引法ガイド」通信販売広告Q&A・2026年9月17日確認)。

同ガイドでは、個人事業者がバーチャルオフィス運営事業者などの連絡先を自分の連絡先として表示する場合について、次の3つの条件を満たす必要があるとしています(同・2026年9月17日確認)。

  1. その連絡先が通信販売の取引に関する連絡先として機能することについて、個人事業者とバーチャルオフィス運営事業者の間で合意がなされていること
  2. バーチャルオフィス運営事業者が、その個人事業者の現住所および本人名義の電話番号を把握していること
  3. 事業者間で確実に連絡が取れる状態になっていること

つまり、「バーチャルオフィスの電話番号を借りて特商法表示に使う」こと自体は、これらの条件を満たせば認められる余地があるとガイドは説明していますが、単に番号を借りて表示すればよいという単純な話ではなく、事業者側との合意や、運営事業者が契約者の本人情報を把握していることが前提になっています。この条件を実際に満たせるかどうかは、契約するバーチャルオフィス事業者の規約や運用によって異なるため、検討している事業者に個別に確認する必要があります。

解約したら番号が使えなくなる点

電話番号オプションを検討するうえで見落としやすいのが、「バーチャルオフィスを解約すると、借りていた電話番号も一緒に使えなくなる」という点です。GMO「起業の窓口マガジン」の解説記事は、バーチャルオフィスの契約が終了すると、それに伴って提供されていた電話番号やサービスも利用できなくなること、多くのバーチャルオフィスの電話番号では「番号ポータビリティ」(番号を持ったまま他社に乗り換える仕組み)が利用できず、サービスを変更すると同じ番号を継続できない可能性があることを指摘しています(GMO「起業の窓口マガジン」・2026年9月17日確認)。

名刺や取引先への案内、特商法表示などに一度その番号を出してしまうと、解約時に連絡先の変更対応が必要になります。長く使う前提の番号なのか、初期のコスト重視で割り切って使う番号なのかは、契約前に考えておく価値があります。

どんな人に必要で、どんな人に不要か(判断軸の整理)

ここまでの内容を踏まえると、電話番号オプションが必要かどうかは、次のような軸で考えることができます。

  • 取引先や顧客から電話がかかってくる想定があるか:ほとんど電話でのやり取りが発生しない事業であれば、番号オプション自体が不要な可能性があります。
  • 自分で出られるか、取次してもらう必要があるか:外出が多く電話を取れない場合は、番号貸与だけでなく電話代行(受電・取次)つきのプランが向きます。逆に自分で対応できるなら、料金の安い「番号貸与+転送のみ」で足りる場合があります。
  • 携帯番号をそのまま出してよいか:市外局番付きの番号にこだわらないなら、追加費用をかけずに携帯番号を名乗る選択肢もあります。ただし、その場合は「03番号の会社らしさ」は得られません。
  • 特商法表示に使う予定があるか:その場合は、単に番号を借りるだけでなく、バーチャルオフィス事業者との合意内容や、事業者が契約者情報を把握しているかどうかを確認する必要があります。
  • 将来的に番号を変えたくないか:長期的に同じ番号を使い続けたい場合、解約時に番号が使えなくなる可能性がある点を踏まえ、番号ポータビリティの可否や乗り換え時の扱いを契約前に確認しておく価値があります。

いずれの軸も、最終的には検討している事業者の公式な料金表・規約を個別に確認することが前提になります。

この記事は一般的な制度・サービスの解説です。個別の契約判断(どの事業者のどのプランを選ぶべきか、特商法表示の可否など)についてはお答えできません。実際の契約や表示方法を検討する際は、各バーチャルオフィス事業者の公式窓口、または行政書士・司法書士等の専門家にご確認ください。当サイトでは個別のご相談には応じておりません。

参考にした情報

※本記事は2026年9月17日に上記の情報を確認して作成しました。料金・サービス内容・法令の運用は変更される場合があるため、実際の契約時は必ず各社の最新の公式情報をご確認ください。